小さく、絞り出した様な声。
私は返事をしないで横目で龍を見た。
下を向いていて髪が顔に被り表情が伺えない。
それでも拳は握られていて。
何かを耐えているのだけわかった。
「その理由は別に言わなくてもいいけど」
「…はい」
「次シカトしたらバイクで引き摺るからね」
「は、い」
龍が何にムカついたのかわからないけど、言いたいときに言えばいい。
私がそこまで干渉する事はないから。
「ゆいさん、」
「なに?」
「一発喝入れて下さい」
その言葉に目を見開く。
喝って、喝やんな?
驚いたのは私だけじゃなくて、龍専用の親衛隊達も固まっていた。
あ、ちなみに幹部候補には親衛隊が何人か着くんだけど。
いや、そういう事じゃなくて。
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