「斎藤鈴です。よろしくお願いします」


「みんな仲良くしろよー。斎藤、お前の席はあそこな」




新学期…が始まって1ヶ月。私は編入した新しい学校にきた。なんでこの時期に編入かって?いわゆる家庭の事情ってやつ。
担任にいわれた席に着く。窓側の一番後ろ。ラッキーだ。
隣の席は茶髪の男の子。とても整った顔。かっこよかった。


「これからよろしく。えっと…」


「三上優」


「三上くん?」


「優でいい。あと"くん"はいらねぇ」


「じゃあ優だね!これからよろしく!」


「おう」



優はツンツンしているがいい人っぽい。よかった。


「さっそくだけど優」

「なんだ?」


「教科書みせて。まだもってないんだよね」


「仕方ないな」





こうしてこの学校での生活がはじまった