ふーん…、て璃依は納得してない様子だった。






「じゃあ、凜に嘘ついたのは?あれを無かったことにしたかったんじゃなかったの?いいの、みんなの前であんなこと言って」




永井に嘘ついたのは、永井が璃依に敵を作って孤立させるためにああいうことを言ったんだと気付いたから。



そうすれば、勝手に周りの女が璃依をいじめるから。



「みんなの前で認めるのは危険だったから。けど、さっきみたいにバレてしまったんなら話す方が安全だからだよ」



「…ふーん?」


一応わかったように頷いてはいるが、きょとんとしてるのが丸分かりだ。



こいつ、ぜってぇわかってない。



「プッ」




可笑しくて吹き出すと、照れながら怒る璃依が可愛くて。





だから、やっぱ俺が守んねぇと。




そのために俺は、強くなったんだから。





俺を助けてくれたあの子を、今度は俺が守るために…。