深い、冷ややかな声だった。
「…あ?」
「何よ、ふざけんな。」
さっきまでの甘ったるい雰囲気とは違う、まるで感情のないような冷たいオーラを醸し出していた。
「あんなに璃依にべったりだったくせに、璃依のためなら嘘もつけるなんて。素敵な優しさだね」
「意味がわかんねぇな。」
「ねぇ、璃依なんかより私の方がいいと思わない??」
「…」
「璃依と同じ顔で、同じ声で。しかも私の方が一緒にいて楽しいよ??葵くんが望むなら、エッチだってしてあげる。ねぇ、どう??」
「くだらね…」
「やだ…。そんなのやだ!!」
気付いたら、私は声を出してしまっていた。

