「はぁっ、はぁ…っ!!璃依!!やっと見つけた…!」
その声で振り向くと
そこには肩で息をする、苦しそうな玲菜の姿があった。
「玲菜…っ」
「璃依、アンタやっぱり…」
「うん。私、森崎が好きなの…。」
私の今の気持ちを、素直に玲菜に話した。
玲菜なら、ちゃんと聞いてくれる。そう思ったから。
「…はぁ。」
「…え??」
私の言葉に、深いため息をもらす玲菜。
「ようやく気付いたの、この鈍チン」
「えぇ??」
「まだ気付いてないなら、私が教えてやろうかと思っちゃった」
イジワルっぽく笑う玲菜。それでも玲菜の優しさが伝わってくるのは、玲菜のいいところだね。
でも、私より先に気付くなんて、さすがとしか言いようがない…。

