「ねーねー葵くん」 凜が、甘ったるい声で森崎葵の腕に絡み付いていた。 「今日一緒に帰ろうよぉ」 「…」 森崎葵の方は、慣れっこと言った様子で全く凜を相手にしていなかった。 「ねーねー、葵くん」 それでも森崎葵をかまい続ける凜。 まさか。 凜が転校して来た目的って…。 「ちょっと凜ー!!」 私は本日二度目となる、凜の取り調べを行うはめとなった。