「位置についてー。…よーい…」
だいたいアイツ、私のこと絶対バカにしてるよ。
ホント何考えてんだか、意味不明なんだけど。
マジありえな…
パァンッ!!
「えっ!?」
考えごとをしていた私はスタートの合図に気付かなかった。
周りの人が走り出したときにようやく気付き、
私も慌てて走り始めた。
が、私が走り出したとき、すでにみんなと10メートル近く離されていて。
今から追い越すのは、ムリに等しかった。
うそでしょー!?
これも森崎葵のせいだっ!!
くっそー!!
森崎葵なんかにキスさせてたまるかぁぁぁぁぁぁ!!
何が何でも追い越さなきゃ!!

