俺様彼氏と空手彼女





「…っ」





「どーせ、女にでもフラれたんだけど、ふっきれねぇってとこか?」







……なぜわかる。




もう反論する気も失せて、俺は再びベットに倒れこんだ。




「……当たり?まじで?だっせー」




そんな俺の様子を見て、こいつはさらに笑い転げる。



本気でこいつ、殺したい…!




「ばかだねぇ、お前。女なんてすぐ裏切る生き物なんだから、こっちも適当に遊んどきゃいいのに」



「璃依はそんな女じゃねぇよ!!」




思わず言い返せば、馨はにやりと笑う。




「へぇ、お前の女は璃依っていうのか。」



「…っ!」




「お前がそこまで信頼した女は、どんな子なのかね。」



「どんなって…、」





璃依は、空手強いのに意外と隙だらけで、それに真っ直ぐで気強くて、照れ屋で可愛くて、素直で純粋で…




言いだしたらきりがない。


俺、こんなにもあいつのことだらけなんだな。




「好きな女は、てめぇで守ってやれよ。」