俺様彼氏と空手彼女








「やめなさいよ、アンタたち」




「あぁ??」





張り上げた私の声に、怪訝な顔をしながら振り返る男たち。





そりゃそうか。




男数人でカツアゲしてて、そこに女が割り込んで来るなんて普通ありえないよね。




しかも私、明らかに中学生だし。



今殴られてる子と、大して変わらないじゃん。




「へぇ、可愛いじゃん。」



「中学生??」



「俺らになんか用??」




私がさっき叫んだことは、無かったことにされてるらしい。




まぁそれならそれで、また言うからいいんだけど。










「やめなさいよ、カツアゲなんてみっともないマネ。見苦しいよ」





「あぁ??」




さすがに、不良たちの気に障ったようだ。





「キミ、何言ってるのかわかってるの?」




「そんなこと言って、何されても知らないよ?」