「…あお、い…」
ひょっとしたら隼人の言うことは何かの間違いでは、と思っていた私にとって
目の前の現実は、ひどくショックを受けるものだった。
いつも通りの葵の腕に絡み付く凜。
その光景が、私を愕然とさせていた。
「あれー、璃依。こんなとこで何してんの?」
凜だけが、場違いな明るい声を出す。
「あ、そうだ。聞いてよ。私たち、付き合うことになったの」
「…え?」
葵と凜が、付き合う…?
そんなの、嘘…。
これは、夢なんだよ。
だってこんなこと…、
あるわけないもん…。
夢なら早く…っ
覚めてよ。
覚めてよぉ…っ!!

