私は結構固まってたみたいで
森崎くんは少し怪訝そうに眉をひそめた。
今まで、こんな近くで見たことないけど
彼はホントにカッコ良くて
思わず見入ってしまっていたんだ。
「…何、見てんの?」
機嫌悪そうに、少し低く呟いた。
「あ…っ、ごめんなさい…」
って謝ったけど、
森崎くんはそれを無視して
音楽室とは逆の方へ歩きだしていた。
その時に私がばらまいてしまった教科書を踏んで。
「あ゛ーーーーッ!!!!」
「なんだよ、うるせぇな…」
それにすらイライラした様子で森崎くんは振り返った。
「私の教科書踏んだ!!」
「だからなんだよ」
「…なっ…!!謝りなさいよ!!」
「…意味わかんねぇし…」
「あなたが悪いんだからっ!!」
なんなの!!森崎くんってこんなこと言う人だったんだ!!最低!!

