舌が痺れそうなぐらい誠二に吸われた後、チュッと唇を舐めて、誠二が唇を離した。 『やれば出来るじゃねぇか。』 そう言って、少し上気した顔でアタシを見下ろす誠二が、 どれだけセクシーかなんて 今更気づきたく無かったのに。 その憎たらしく微笑む顔も、少し長い髪を耳にかける仕草も、 みんなみんな、アタシの胸をこんなにも切なくさせるものだなんて、 知りたくも無かったのに。