アンタ好きなコが居るのに何でなの??? 『なぁ……ダメか?』 なかなか返事をしないアタシに焦れて、誠二が熱っぽい瞳でアタシを見つめる。 ダメダメダメ! 流されちゃイカん!! コイツには好きな女が居るのに!浮気相手みたいな気持ちでキスするなんて真っ平ゴメンだ! 「ダメに決まって…。」 ギュッ。 痛っ…。 アタシの両手を掴む腕に力が篭る。 目の前には誠二の怒ったような困ったような…切なそうな顔があった。