だって…逃げたら負けじゃないか。 でも…、だからって簡単にアンタのモノになって、アンタに屈するのは嫌なんだ。 どうしたって女は受け身だ。 アンタに抱かれたら… アタシは負けるような気がするんだもの。 誠二の手がアタシの頬を包んで優しく撫でるから、 切なくなるんだ…。 泣きそうなアンタの顔を見ていると、何もかも許しそうになる。 許したら負けだって分かってるのに。 アンタとはいつも対等で居たいと思うのに。 そんな顔してアタシの心を掴まないでよ…。