そうして心の中で誠二を呪っているうちに、あっという間に放課後になってしまった…。
そして屋上に来ているアタシ。
あんな所を見られても、約束は破れない。
約束は約束だから、シカトなんて出来ないって言う律儀な自分が憎い。
そしてモチロン約束通り屋上にやって来る宇津木環さん。
こうしてまた改めて対面すると、
……気まずい。
…気まず過ぎる。
放課後の屋上は風が強くて、アタシと対面している彼女の綺麗な髪を強い風がなびかせている。
美しい黒髪を手で掻き上げる彼女の仕草さは、とてもキレイで眩しくて、アタシは息苦しくなって来る。



