可愛らしく微笑んだ彼女の向こうに、誠二が透けて見えた気がした。
同じように彼女も、アタシの向こうに誠二を見ていたのだろう。
きっといつかこんな事が起こるだろうとは思っていた。
アイツが女の子を食い散らかして来たせいで、アタシはきっとこの先も、アイツが通り過ぎて来た女の子達に苦しめられるに違いない。
誠二のヤロウ…。
やっぱり腹が立つ!!
思い立ったら即実行しないと気が済まないアタシは、誠二に文句の一つも言ってやろうと、すぐにアイツのクラスに向かった。
マキには「お昼ご飯どうすんのよ?」って聞かれたけれど、こんなイラついたままメシなんて食えん!
気にしないで先に食べててと言うと、誠二のクラスへと乗り込んだ。



