何すんのよ!
何でキスなんてすんのよ…。
腕が痛いのに…、
心も痛いのに…、
誠二はアタシを抱き留めたまま、しばらくキスから解放してくれなかった。
こんなに痛いキスイヤなのに…、
痛い心と身体に、誠二の優しく触れるキスが、じんわりと浸透して来る…。
暴れなくなったアタシを見て、誠二が不意に唇を離した。
『落ち着いたか?』
落ち着いた…。
確かに落ち着いた…けど!
腕が痛てぇ!!!!
「腕が痛いのよ…バカァ!」
『分かった。今氷用意するから待ってろ。』
アタシの暴言にも文句一つ言って来ないなんて、
今日の誠二は何だか変だ、いつもと様子が違う。
泣いちゃってるアタシも、十分いつもと違って変なんだけど、でもなんだか調子が狂う…。



