誠二のバカがムダにモテるからいけないんだ。
アイツがムダに容姿が良いから悪い。
例え性格が最悪だったとしても…。
そうしたら今更こんなに不安になんてならなかったのに。
ただの幼なじみでいたら、こんなに心弱くなる事だって無かったのに…。
もうヤダ…バカ誠二。
『泣くほど痛てぇのか?』
え???
泣くほど??
頬を触ってみると、濡れた感触が…。
アタシはいつの間にか泣いていたらしい。
痛みと、怒りと、嫉妬と、不安がごちゃまぜになって、受け止め切れない思いが、いつの間にか涙となって流れていた。
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