奪う男

独り相撲。




この言葉を説明したいのなら
俺以上にふさわしいサンプルはないだろう。




そしてこの言葉も俺にふさわしい。



注意力不足。



彼女の左薬指に光るリングに
今まで気がつかなかった俺は


街道一の間抜け野郎だ。




俺は家に向かって歩き出した。




でも心の中に灯った
希望の温かさは




とてもいいもんだ。



そう思う俺。




「明日から仕事さがそ」



そう呟いて
俺は胸を張って歩きだした。