「お前さぁ、この渋滞を俺1人で満喫しろと?」
「はい?」
「お前は歩いて家に帰れるかもしんねぇけど、俺はこの渋滞が解けないと帰れないんだよ」
「……うん」
「それに藤井は病人だ」
「えっ?」
「頭痛いんだろ?」
あ、そうだ。
私、頭痛かったんだ……。
でも、もう頭痛はいつの間にか治まっていた。
「治っちゃった」
「それでもだ、歩いて帰ってる時に再発するかもしんねぇだろ?」
それはないと思うけど……。
「それに、お前だけ先に家に帰るなんてズルイんだよ」
「はっ?」
「藤井も一緒に、この渋滞に付き合え」
「はぁ?」
「明日は休みだし、家に帰っても誰もいねぇんだろ?」
「まぁ……」
「じゃー決まりな」
決まりって、先生が勝手に決めたんじゃん。
てか、私の頭痛の再発を心配してるわけじゃなくて、ただ自分1人が渋滞に巻き込まれて、私がさっさと家に帰るのが嫌なだけでしょ?



