「まぁ、アレだ……。俺と藤井との秘密だな」



“トクン――”


胸が小さく跳ねた。


秘密――……。


“内緒”と“秘密”


意味合いはよく似ている。


でも“秘密”って言葉は重たく感じる。



「……うん」



私は小さく返事をした。


先生と何かしたとか、別にそんなことはなくて、ただ、先生に昨日と今日のことを言うなと言われただけなのに……。


なのに、何だかとてもいけないことをしてるような……。


そんな感覚に陥った。


先生と“秘密”の共用をしてしまった……。