先生の大きな瞳が私を捉える。
そのまま私をジッと見つめる先生。
笑っていた自分の顔が真顔になっていく。
それに胸の“ドキドキ”は早くなるばかりで、それは先生が怖いからじゃない。
何で“ドキドキ”しているのか理由は自分でもよくわからない。
目を逸らすことも出来ず、まるで“蛇に睨まれた蛙”状態だ。
大きな交差点の信号に引っ掛かってしまったために、まだ信号は青にならない。
「な、何?」
そう声を出すのがやっとで……。
「あれは、嘘に決まってんだろ?」
私の目をジッと見つめたまま先生はそう冗談っぽく言った。
はい?
嘘?
その時、信号が青に変わり、先生は前を向くとハンドルを握り、車をゆっくり発進させた。



