「送って行くよ」
「えっ?」
振り向いて先生を見る。
「そんなに驚くことねぇだろ?」
先生はそう言ってクスクス笑ってる。
い、いや……驚くでしょ、普通……。
何なの?この漫画や小説のような展開は……。
こんな展開ってあり!?
「い、いいっ!送ってもらわなくても大丈夫だから……」
「まだ頭痛いんだろ?途中で倒れたらどうすんだ?」
「ホントに大丈夫だから……」
「倒れられたら俺が困るんだ」
先生はそう言うと、白衣のポケットから何かを取り出して“ほれ”とポケットから取り出した何かを私に投げてきた。
落とすわけにもいかず、投げられた物をキャッチすると、手の中で“チャリン”と金属が鳴った音がした。



