“ガラガラ――”
保健室のドアが開く音がして、その音に体が反応した。
「起きてたのか?」
「うん。さっき起きた」
先生はドアを閉めると、パソコンの置いてある机の椅子に座った。
「ほい、お前の荷物」
先生は私の膝の上に鞄をポンと置いた。
「あ、ありがとう……」
膝に置かれた鞄をギュッと握った。
「小山先生に渡してくれって頼まれて」
「そうなんだ……」
「で、調子はどうだ?少しは良くなったか?」
「まぁ、少しは……」
「そっか……」
私は鞄を開けると、ポーチに入ってる鎮痛剤と温くなったペットボトルの水を取り出した。



