私はベッドから体を起こして、綺麗に揃えられてる上履きのスリッパを履いた。
パーテーションを少しずらして、保健室の中を見ると、先生はパソコンに向かって仕事をしているのが見えた。
「先生?」
私の呼びかけにパソコンのキーボードを打つ手を止めた。
そして椅子ごと、私の方に向く。
「どうした?眠れないのか?」
「……気持ち悪い」
少し前屈みで口元を手で押さえながら言う私の姿を見て、先生は慌てたように椅子から立ち上がった。
「大丈夫か?」
私の隣に立って、私の顔を覗き込むようにそう言うと、私の背中を優しく摩ってくれた。



