海が見える小高い丘の上にある公園の駐車場に先生の車は入った。
車が1台も止まってない駐車場。
海がよく見える場所に先生は車を駐車した。
先生はハンドルを手で包むようにして体を前に倒し、真っ直ぐ前を見ていた。
太陽に照らされてキラキラ光る海。
小さな島がいつくも浮かぶ海にはフェリーや貨物船、漁船が何台も行き交っていた。
先生はハンドルから体を離して、タバコを口に咥えると火をつけた。
窓を少し開けると、そこからタバコの煙りが流れて消えていく。
“はぁ……”と、まるで溜め息をつくようにタバコの煙りを吐き出す先生。
迷惑だったんだろうか……。
私が泣いたりしたから先生の自由な時間を奪ってしまった。
もし私が泣かなかったら家に帰れて自分の時間を過ごせたのに……。



