【先生×生徒シリーズ】涙色の空




6畳ほどの白を基調とした清潔な部屋には病院で使われているようなベッドが2つ並んでいる。


ベッドの間には白いカーテンがあって、部屋の出入口にはドアはなくパーテーションが置かれてるだけ。


出入口に近い方のベッドに私は寝かされた。


白いシーツのかかった布団を先生がかけてくれた。



「風邪か?」



私は何も言わず、首を左右に振った。



「顔が赤いな」



えっ?


思わず手で頬を触った。


冷たい手に伝わる頬の熱。



「一応、熱を測ったほうがいいな」



先生はそう言って、電子体温計を差し出してきた。



「えっ?い、いいよ。ただの頭痛だから……」



顔が赤いのは熱があるからじゃないし……。



「いいから。ほれ」


「……わかりました」



私は先生から体温計を受け取ると、それをケースから出して、スイッチを押して脇の下に挟んだ。