晩ご飯を食べ終わって、後片付けも終わり、部屋で先生はパソコンで仕事をして、私は洗濯物を畳んでいた。
「なぁ、梨音?」
「ん?」
洗濯物を畳ながら返事をする。
「明後日、クリスマスイブだろ?どっか行く?」
「えっ?」
洗濯物を畳んでいた手を止めて先生を見た。
「クリスマスイブの日は仕事だけど、冬休みだから仕事もあんまないし早く帰って来れると思うんだ」
クリスマスイブは先生と美空さんが付き合った記念日で……。
そんな大切な日に私と過ごしてもいいの?
「梨音?」
なかなか返事をしない私に先生が声をかけた。
「…………ん?」
「どした?」
「えっ?何でもないよ?」
「なら、いいけど……。とりあえずイブの日に行きたいとこ考えてて?」
私は先生の言葉に静かに首を左右に振った。



