晩ご飯を作っていると、突然、先生が後ろからギュッと抱きしめてきた。
突然のことで“ビクン”と跳ね上がる体。
「せん、せ?」
「梨音……」
先生が私の名前で呼ぶと耳に息がかかり体の力が抜けそうになる。
「先生、危ないから……。ほら、火も使ってるし……」
私がそう言うと、肉じゃがを煮込んでいる鍋をかけていたコンロの火を先生は消してしまった。
「なぁ、梨音?」
「ん、ん?」
先生の腕に力が入る。
ギュッと強く抱きしめられた体は熱くなっていき、下腹がキュンと疼く。
そして……。
「結婚、しよっか?」
先生は私の耳元で囁くようにそう言った。



