クリスマス一色の街を泣きながら1人で歩く。
駅前の大通りのイルミネーションが涙で歪んで見える。
泣きながら1人で歩く女を見て、通り過ぎる人がジロジロ見ていく。
中には2度見する人や指差してコソコソ話してる人もいる。
冷たい風が吹くたびに殴られた右頬が余計に痛む。
私は1人でポツポツ歩いて、気が付くと先生の部屋の前に立っていた。
やっぱり私には先生しか頼るしかないんだ……。
連絡もしないで先生の部屋に来たのは初めてだった。
駐車場に車があったかも、部屋に電気がついてたかもわからない。
玄関の横にある呼び鈴のボタン。
それを押そうとした時……。
「梨音?」
先生の声が聞こえて、呼び鈴を押す手を引っ込めた。



