家に着いた時には、父親は家に帰っていて、母親のピアノ教室は終わっていた。
部屋で着替えてリビングに行くと、すでに父親はダイニングテーブルの椅子に座っていて、母親はキッチンにいた。
お姉ちゃんは今日はいないみたい。
「梨音、座りなさい」
父親の言葉に素直に従う私。
ダイニングテーブルの自分の席に着いた。
母親も自分の席に着く。
「担任の小山先生から電話があった……」
「はっ?」
進路のことを言われると思ってたけど、まさか小山先生から家に電話があったなんて……。
「進路調査表に就職で提出したみたいだな」
「それがどうかしたの?」
「どうかしたの?じゃないだろ!」
父親が怒鳴りだす。
いつものこと。
自分の思い通りにならなかったら怒鳴る。
それでもダメだったら母親に「お前の育て方が悪い」と言う。
自分勝手なもんだ。



