「そんな時、梨音?キミに会ったんだ……」
「えっ?」
先生が私を見て微笑む。
“トクン”と胸が小さく鳴った。
「あの河川敷で絵を描こうと思って行ったら……制服姿の女の子が1人でいて……。
その子の背中を見た時に、何か思い詰めてるように見えて……それで……。
気付いたら声かけて走ってた」
先生がクスッと笑う。
私の頭の中に先生と初めて出会った頃のことが鮮明に浮かんできた。
「その女の子を見た時に、ビックリしたんだ……」
「美空さんに、似てたから?」
「あぁ。美空が俺の前に現れてくれたと思った。
でも違ったんだ……その子は美空じゃなかった……。
だけどな、俺は……梨音?キミに出会ったことに運命を感じたんだ……」
「運命?」
「梨音は美空に似ていて、しかも4月から俺が働く高校の制服を着てたから……。神様が巡り会わせてくれたんだと思ったんだ」
先生が私の手をギュッと握り返してきた。



