「美空に謝ることも会うことも出来ないまま年が明けて、1月も終わろうとしていた、あの時と同じように雪が舞う日に……美空は……自宅マンションのベランダから飛び降りたんだ……」
先生は握っていた私の手から自分の手を離すと、頭を抱えるようにして静かに泣いていた。
「美空は……美空はな、妊娠してたんだ……」
「えっ?」
妊娠?
「自分達の快楽のためだけに美空をレイプしたヤツらは美空の中に汚い欲を吐き出したんだ……。
体も心も傷付けられて、おまけに妊娠させられて……。
自らの命を絶ったんだ……。
遺書には両親と俺への謝罪の言葉が書いてあったらしいよ。
あと、両親に俺を責めないで欲しいことも……。
美空が、美空が1番、辛くて苦しくて悔しい思いをしてるのに、何で俺に気を遣うんだよ……。
どこまで優しいヤツなんだよ……」
私は先生の手をギュッと握った。
目を見開いて私を見る先生。
私を見てる先生の顔が歪んで見えていく……。
私の目に涙が溜まっていた。



