「病院に運ばれた美空は衰弱してたけど一命は取り留めた。
でもな、体の傷は時間が経てば治るけど、心の傷は一生治ることがないんよ……」
「それから美空さんは、どうなったの?」
「美空の親が大学に海外留学すると嘘をついて退学届を出しに来て、美空は大学を辞めたよ。
でもな、美空がレイプされた噂が広まったんだ。
それで俺と美空が別れたって噂も広まった。
中には笑い話にするヤツもいて、俺、悔しくてさぁ……。
でも美空は俺よりも、もっともっと悔しい思いをしてんだよな。
美空は部屋に篭ってベッドに寝たまま空をずっと見ていて、時々、何かを思い出すように体を震わせて泣いて喚いて……。
見舞いに行った女友達が俺にそう教えてくれたんだ。
俺さぁ、美空に謝りたくて……電話やメールしたけど、携帯は解約されてた。
美空の家にも行ったけど、会わせてもらえなかった……」
「そんな……」
「美空の両親からしたら、俺のこと殺してやりたいと思うくらい憎いと思う。
レイプ犯と同じようにな……。
そりゃそうだよな、俺は美空の人生を狂わせたんだから……」



