「金曜日の夜、暇?」
「えっ?」
先生からの突然の誘いに思わず声が出た。
いつも私から会いたいと言って先生の部屋に押しかけてた。
先生から誘われたのは、神戸に行った時以来だった。
「あのさ……」
先生はそう言うと、私の手をギュッと握ってきた。
体が“ビクン”と跳ね上がり、胸は“ドキドキ”していた。
「梨音の作った飯が食いたいな……」
先生が微笑む。
何だ……。
「いいよ」
「マジ!?」
「うん。ご飯くらい……」
ただ、ご飯を作って欲しかっただけか……。
「やった!」
先生はそう言ってニコッと微笑んだ。



