「でもな、藤井」
先生が再びチラッと私を見た。
名前を……それも名字を呼ばれただけなのに……。
先生が生徒の名字を呼ぶことは当たり前で、なのに何でだろう……胸が“キュン”と疼いた。
「お前は、あまり学校をサボるなよ。なっ?」
そう言って、先生は笑顔を見せると、私の頭に手を“ポンッ”と乗せた。
“ズキンッ――ズキンッ――”
更に大きく疼く胸。
真夏の暑い中、全力疾走した時のように体中が熱くなって、ズキンズキンと疼く胸がドキドキと苦しくなっていく。
力を抜くと、倒れそうになる。
足にグッと力を入れて、先生にバレないように平静を装う。



