ベッドに体を預けるようにして座っている先生はタバコを吸っていた。
少し俯き加減に、一転をジッと見つめたままタバコの煙を吐き出す先生。
私は部屋に入り、先生の隣に立つと先生の方を向いて座った。
「先生……」
「ん?」
こちらは見ないで返事をした先生は短くなったタバコを灰皿に押し付けた。
先生の横顔を見つめる私。
こちらに向くことなく一点を見つめたままの先生。
先生、何で見てくれないの?
さっきみたいに優しい顔で私を見て?
足を伸ばして座っている先生の太股の上に跨がった。
自分でも驚くような大胆な行動。
もっと驚いてるのは先生で、大きな瞳を更に大きくさせて私を見ている。



