全て話し終わった後の私は泣きじゃくり、先生は黙ったままだった。


静かな部屋は私の嗚咽を吐き出す声だけがしていた。


先生、何も言ってくれない……。


やっぱり話さなかったら良かったのかな。


私は何のために生まれて来たの?


お姉ちゃんと比べられるため?


父親や母親の言いなりになるため?


誰も私の気持ちなんてわかってくれない。


こんなに苦しく辛い思いをするなら生まれて来なければ良かった。


私は生きる価値のない人間なんだ。


生きる意味を知らない人間。


だから私なんて……。



「死んだ方がいいんだ……」



そうポツリと呟いた私。



「藤井……」



先生は切ない顔をして私を呼んだ。



「死にたい……」


「藤井……そんなこと言うなよ……」


「私の気持ちなんて誰もわかってくれない!私なんて生きてる価値なんてない!死んだ方がいいんだ!」



私は大声でそう言って泣きじゃくった。


その時……。


“ガンッ!”


先生はテーブルに置いてあった自分の携帯を壁に投げ付けた。


“ビクン”と跳ねる体。


先生を見ると、さっきまでの切ない顔の先生はどこにもいなくて、そこにいた先生の顔は怒りに満ちていた。