目を閉じていた先生は目を開け、見上げていた空から目線を私に向けた。
「元気だったか?」
「うん……まぁ……」
「そっか……」
先生はそう言って、白衣のポケットに手を突っ込んだ。
ポケットに目線を移し、何か出そうとしている仕草を黙って見ていた。
…………えっ?
タバコ!?
ポケットから出した先生の手にはタバコのボックスが握られていた。
こんな可愛い顔をしてタバコを吸うなんて……。
先生はボックスからタバコを1本取り出すと、それを形のいい口に咥えた。
そして風を避けるようにライターに手を添えてタバコに火をつけた。



