「先生?何で藤井先輩をお姫様抱っこしたの?」
「藤井が屋上で爆睡してたから」
「ばく、すい?」
「あいつさぁ、寝不足だったみたいで屋上で爆睡してたんだよ。揺すっても起きねぇし、炎天下の中、屋上で寝てたら熱中症になるかもしんねぇだろ?だから保護したんだよ。ただ、それだけ」
「そうなんだぁ……」
檜山さんは安心したようにそう言った。
「ねぇ、先生?」
「あ?」
「もし私が藤井先輩と同じようになってたらお姫様抱っこしてくれてた?」
「当たり前だろ?困ってる生徒を助ける。それが俺の仕事なんだから」
「そっか!じゃー私、教室に戻るね」
「おぅ!」
檜山さんは保健室を出て行った。
でも檜山さんを皮切りに次から次へと生徒が保健室に入って来る。
しかも全員、女子。
聞く内容は全てが檜山さんと同じこと。
先生がどれだけ学校で人気があるのかわかる。
女子からの質問攻めは昼休みが終わるまで続いた。



