「はぁぁぁぁ?」
お姉ちゃんは驚いた声を出して、目を見開いて私を見た。
そして……。
大爆笑。
お姉ちゃんになんか聞くんじゃなかった。
後悔が込み上げてくる。
てか、そんなに笑わなくても……。
体を“く”の字にして笑っているお姉ちゃんを見ながら、そんなことを思っていた。
「そんなに、おかしい?」
「い、いや……別に……」
そう言ってるお姉ちゃんの肩はプルプル震えている。
「梨音から好きっていう単語が出てくるなんて思ってなかったからさぁ……。あんた、いつも冷めてんじゃん?」
「冷めてて悪かったね」
お姉ちゃんの言うことは正しい。
「で、あんた、好きな人がいるの?」
「えっ?」
お姉ちゃんにそう言われた時、頭に浮かんだのは先生の顔。
先生の顔が頭に浮かんで、胸が“キューン”となったり“ドキドキ”したり、体が熱くなるのを感じた。



