目の前にいる先生はニヤニヤ笑ってる。
冗談?だよね?
そう言って、私のことからかって楽しんでるの?
「またそんな冗談言って、もう騙されないかならね」
どうせ“バレた?”とか言って大爆笑するんでしょ?
先生のやることなんてわかってる……。
わかってる……はずだった……。
…………えっ?
先生の両手が私の頬を包み、そして先生の顔が近付いてきて……。
私の唇に先生の柔らかい唇が重なった――……。
「……っ!」
先生の胸を押して離れようとしたけど、男性の力に敵うはずなくギュッと強く抱きしめられた。
先生の舌が私の唇を割って入って来る。
「……んんっ」
初めての“大人のキス”に息苦しくて思わず声が出た。
胸の鼓動は更に大きくなり“ドキドキ”と早くなっていた。
私のファーストキスは先生に奪われた。
そして……私の意識はそこで途絶えた。



