「藤井って、純粋なんだな」
先生はそう言ってクスッと笑った。
「私は別に純粋じゃないよ?あんなことを平気で言える先生はどうかしてるよ」
男性経験で言えば純粋なのかもしれない。
でも私は自分で自分のことを純粋とは思ってない。
心は汚れてるし……。
「先生って、女慣れしてるんだね」
「別に女慣れなんてしてないけど?」
「そう?」
私は首を傾げて先生を見た。
好きでもない、ただの生徒の私に、あんなことを平気で言えるんだから女慣れしてるのかと思ってた。
「じゃあ、ヤれる女なら誰でもいいんだ?」
私がそう言うと、先生は飲んでいたお茶を吹き出しそうになった。



