【先生×生徒シリーズ】涙色の空





「辛いか?苦しいか?」



先生の言葉で私の心が“ガラガラ”と音をたてて崩れ落ちた。


ピンと張っていた糸が強い力が加えられたようにプチンと切れた。


ジワジワと涙が溢れ、瞬きをするとポロポロと落ちていく涙。


その時……。


先生に腕を引っ張られ、ギュッと強く抱きしめられた。


春風が吹き、甘い香りとタバコの香りがフワッと鼻を掠めた。


あまりに突然のことで頭が回らない。



「せん、せ……」



先生を呼ぶだけが精一杯で、私の胸は張り裂けそうなくらい“ドキドキ”していた。