「藤井はさ……」
先生は私の名字を言って、パーカーのポケットからタバコを取り出した。
それを口に咥えて、ライターで火をつけた。
先生の口から吐き出された煙は広がって、やがて消えていく……。
「10代で高校生で青春真っ盛りで、恋をして彼氏が出来たらセックスだってするだろ?その時にはちゃんと避妊しろよ。傷付くのは自分なんだからな?」
「えっ?」
私は先生の言葉に思わず声が出て、目を見開いて先生を見た。
“彼氏”“セックス”
このキーワードは私には関係ない。
これから先、誰かを好きになったとしても恋愛に発展するかなんてわからない。
「でもな、結婚ってなったら話は別だ」
驚く私にお構いなしに、更に驚くことを言う先生。
結婚って……。
それこそ私にとって全く関係ないキーワードだ。



