「そう言った連れの彼女が夏休み開けに妊娠したことがわかったんだ」
「えっ?」
「そいつさぁ、避妊したって言い張ったんだけど、よく聞いてみたら、ちゃんと外に出しだって言ってさぁ……。それは避妊とは言えないんだよ」
「う、うん……」
私は先生の話に何も言えず、ただ“うん”と頷くだけだった。
“他人の不幸は蜜の味”とはよく言ったもので、私は先生の友達と彼女がどうなったのか気になった。
「先生?友達と彼女はどうなったの?」
「彼女は生みたかったらしいけど、連れは“知らない”の一点張りで、結局、彼女は堕胎して連れとも別れて学校も辞めて……その後、彼女はどうなったかわからないけど、連れは何事もなかったように普通に学校生活を送って、大学にも行って、普通に就職して……」
「酷い……」
私の口からポツリと出た言葉。
“他人の不幸は蜜の味”と思ったことに後悔していた。
彼女はどんな思いで堕胎に望んだんだろう……。
一時の快楽で、体に心に大きな傷を負ってしまった。
先生の友達の彼女とは全く面識はないけど、胸がギューと押し潰されそうだった。



