空気清浄機彼女

「エイプリルフール!」

男はそう叫んで
頭を抱えた。

「なんだ…入院なんて嘘だったのか…
よかった」

男は安心した顔を小春に向ける。

「だから私は運命の人じゃないの」

しかし次の瞬間小春は
冷たくそう言い放った。

「私はウソをつきたくて
公園をうろうろしてただけなの。

別にあなたじゃなくてもよかった。

だから私にとって
あなたはどうでもいい人なのよ」

その言葉を聞いて泣きそうな顔になる男。

何も言い返せないでいる。

「だからあなたは私のことなんて忘れて
その大きいバイクを引きずって

こっちに帰る。

そして私は反対の方に歩いて行って
私たちはもう永遠に合わない。

私たちは別れ別れになる。


わかった?」