一人招かれた雷志は、外がよく見える大きな窓のある客間に案内され、促されるままテーブル席に着いた。

 森の中で街灯に照らされた綺麗な庭がよく見える。

 大きめの暖炉があり、温かい今の時期にはきれいに掃除されて家の中をしっかりと守っているようだ。

リビングにあったテーブルは四人掛けでゆったりとした広さがある。
促された席の隣には少年がもう一人、彼と同じように困惑した表情で座っている。


「さて…」


 年配の女性が共に座り、二人の顔を見比べる。

「これは現実なのかしら…」

 二人を見つめる女性。
 しばしの沈黙。


「…あなたたち、名前は?」

 彼女が、答えるよう二人を促すも、雷志って言ってたような…と困惑するだけ。

 小さくため息をついた彼女はゆっくりと話し始めた。


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