(リベラル翠…かぁ…)
「さ、蜜ちゃんも翔生くんも練習は明日からだから」
「はぁい」
「ありがとうございました」
「く~っ」
「どうしたの翔生?」
「山江田先輩と一緒にセッションできるのかぁ~」
「ほんと、ファンだったんだね」
「あぁ!女タラシでも冷血野郎だとしても超嬉しい!」
「ちょっとぉ。京汰はそんなに女タラシじゃ…」
「タラシだよ」
「「ぎゃあっ!!!!」」
「驚きすぎ。ってか、2人って本当よく似てるよね」
「あんた、確かキーボードの黒鞭 有…」
「そ。よく覚えてたね。馬鹿そうなのに」
「はぁ…っ!?」
「全く…これだからヤンキーやギャルは嫌だ。入学式にも出席しなかった奴が」
「有…さっきから何よ。ヤンキーが嫌いなら何でこんな高校にいるのよ」
「当たり前だろ?勉強ならもっと上に行けたさ。オレならね。でもオレは兄貴や京汰のいるバンドに入るって決めてたから」
「…へぇ。まともな理由だったんだ。口はマジ悪いけど」
「ハ。オレは本当の事を言っただけさ。京汰はタラシだ。
兄貴と仲が良いからオレもよく知ってる。そうとうなヤリ男クンだぜ?
お前は面白がられてエイチのメンバーに入れられてるだけだよ」
「…っんだと!!!!!?」
「あー…やめてよ。胸ぐらなんて掴むの。殴りたければどうぞ。この学校ではバンドだけに専念するし。
君みたいな野蛮な奴らとは仲良くもしたくないし。じゃあね」
「……っ!!ウザ。チビのくせに!!」
そ。黒鞭有は超ちっさいのであった。

