あぁ、あたしってやっぱ
不良だわ。



さっきの先生の
間抜けな顔を思い出すだけで
顔がニヤケてきた。




すると






―ドンッ―






「いっ…つう…」


「ってーなぁ!!前見て歩け!!きしょいな!!」



む…かぁぁああ!!
ぶつかっただけで
それはないでしょ!?
ってかあたしのギターが
壊れたら
どうしてくれんのよ!?



「そっちこそ、ぶつかってきて、態度悪っ!!女子にきしょいなんて使っていいと思ってるの!?知能低っ、つか、あたしのギターが壊れたらどうしてくれんの!?」


「あぁ?てめぇのギターなんかどうでもいいんだよ!!それより俺のベースに傷をつけんなよ!!」


「ベース?」



あ、ほんとだ。
あたしと同じ様に
ベースを肩から
かけていて重そう…



「へぇ…あんたのベース?」


「なんか文句あんのかよ」



(何コイツ、いちいちムカつく…)



「お前、本当ウゼー女!!ムカつくんだよ」


「はっ!?あたしと同じこと考えるな馬鹿!!」


「ならお前はブス!!」


「ハゲ!!」


「十円ハーゲ!!」


「おたんこなす!!」


「キュウリ!!」


「レタス!!」


「キャベツ!!」


「「って………」」















「「何の言い合いしてるわけ!?」」



あたしはコイツの顔を見上げた。
コイツもあたしの顔を見る。



「あっはは!!あたしら、何してんだろーねー」


「ふっ…お前…おもしれーな!!」



(笑った…)



「なんだよ」


「あんた、笑ったら結構かっこいいじゃん★笑ってよ、ほら」


「ば…馬鹿!!出来るか!!」


「え~?いいじゃん。ほら、ニコ~」


「きめぇから!!」








ポツ…








「あ、雨?うっそ、ヤダー」


「あっち行こ、雨宿りできる」


「はぁ?家まで走った方が早いって」



あたしは駆け出した。



「おい、女子は普通雨のなかに突っ込まねぇだろー!?」



アイツが追っかけてきた。



なんなのよ、もう!!!